ドア鍵の構造とは?種類は「シリンダー錠・その他のカギ」の2タイプ

ドア鍵の構造とは?種類は「シリンダー錠・その他のカギ」の2タイプ

玄関や自室のドアなど、いたるところで使われているドア鍵ですが、どのような構造になっているのかは、知らない方も多いでしょう。

本コラムでは、ドア鍵の構造とドア鍵に使用されている2種類の鍵の特徴をご紹介します。また、ドア鍵を自分で交換する際の方法も、注意点とともに解説しますので、自分で交換作業をおこなう際の参考にしてください。

ドアの構造ってどうなっているの?

ドア鍵は、錠前といくつかの部品でつくられています。それぞれがどのような働きをしてドア鍵を動かしているのか解説します。

【1】錠前

【1】錠前

ドア鍵の構造を知る前に、忘れてはいけないのが錠前の種類です。ここでは、8種類の錠前について解説します。

・プッシュ・プル錠
鍵を差し込む部分が2つ付いていて、おもに玄関に使用される錠前です。固定電話の受話器を縦にしたような形をしていて、その上下にそれぞれ1つずつ鍵穴があります。

・面付箱錠
ドアの室内側に、ドアを施錠するデッドボルトという部品や、ドアを仮止めするラッチボルトという部品が収まるケースが見えるように取り付けられている錠前です。取り付けが比較的容易なため、集合住宅の玄関によく使われます。

・ケースロック
デッドボルトやラッチボルトが収まるケースが扉のなかに組み込まれているタイプの錠前です。ドアノブと鍵を差し込む部分はそれぞれ独立していて、防犯性の高いものです。

・本締錠
ドアノブがなく、鍵を差し込む部分もしくは施錠用の部品を操作するつまみだけがついた錠前です。内部にはデッドボルトのみが組み込まれています。

・空錠
デッドボルトは搭載せず、ラッチボルトだけがついた錠前で、施錠はできないタイプです。ラッチボルトは、ドアノブで操作できるので、ドアノブを動かすことでドアの開閉が可能になります。

・自動施錠錠
いわゆるオートロックといわれるような、扉を閉めると自動的に施錠される錠前です。ホテルの客室などで使ったことがある方も多いでしょう。

・電気錠
リモコンやスマホなどを使って、遠隔操作でロックの開閉ができるタイプです。

・非常錠
非常時に鍵なしでロックを解除できる錠前です。非常扉などに使われていて、シリンダー部分にカバーがかかったものもあります。

【2】各部品

ドア鍵は、錠前と組み込まれたいくつかの部品によって構成されています。おもな8個の部品について簡単にご紹介します。

・サムターン
ドアの内側から鍵をかけるつまみの部分の名称です。サムターンを回すことでデッドボルトが動き、ドアが完全に固定されます。

・ハンドル
ドアノブです。レバーや球状のものなど、形状にはいくつか種類がありますが、機能はどれもほぼ変わりません。ドアを開閉する際に操作して、ラッチボルトを動かします。

・フロント
ドア側面にある、デッドボルトやラッチボルトがついている金属板の名称です。

・デッドボルト
ハンドルを操作してもドアが開かないよう、実際に施錠の役割を担っている部品です。開錠時はケースのなかに収納されており、開閉時に干渉することはありません。

・ラッチボルト
ドア側面によくある三角型の、ハンドルを操作することで動く突起です。施錠されてないドアが風などで動かないよう固定する役割を持っています。

・ストライク
ドア枠側にある、ケースから出た状態のデッドボルトやラッチボルトが収まる部分です。

・ケース
デッドボルトなどのドアの機構が収まっている部分です。扉のなかに埋まっているタイプと、ドアの内側に見えるように取り付けられているタイプがあります。

・シリンダー
鍵を差し込む部分です。正しい鍵を差し込まないと動かない構造になっています。動かすとサムターンを回したときと同じようにデッドボルトを動かして施錠することができます。

鍵を開けるキーシステムについても知っておこう

あらゆる部品が組み込まれたドア鍵ですが、錠前だけでなく、鍵を開けるシステムにもいくつかの種類があります。ここでは4つのキーシステムについて解説します。

・マスターキーシステム
1本の鍵で複数のドアの鍵を開けることができる、ホテルなどで使用されることの多いシステムです。シリンダーに複数の切れ込みがあり、各部屋のドアの鍵とマスターキーの両方に対応できるようになっています。

ただし、各部屋のドアの鍵はそれぞれ異なる形をしているため、マスターキー以外の鍵で別の部屋の鍵を開けることはできません。

・逆マスターキーシステム
複数の鍵でひとつのドアを開けることができる、マンションやオフィスなどで使用されているシステムです。

さまざまな鍵で開ける必要のある、エントランスなどのシリンダーに、逆マスターキーシステムが組み込まれています。

・コンストラクションキーシステム
同じシリンダーで、通常使用する鍵と期間限定で使用する鍵の、両方に対応することができるシステムです。

家のリフォームなどの際に、工事をおこなう業者が、工事期間のみ通常使用しているものとは別の鍵を使って家に出入りしなくてはならないので、その際に使われます。工事後に通常使用している純正の鍵を差し込むと、期間限定の鍵は使用できなくなります。

・チェンジキーシステム
シリンダーを交換することなく、ドアに対応する鍵を変更するシステムです。チェンジキーを差し込んで決まった方向に回すことで、それまで使用していた鍵の情報がリセットされます。そして、リセットされた状態で新しい鍵を差し込むと、シリンダー内部が新しい鍵に適合するよう切り替わり、鍵の交換が完了します。

チェンジキーシステムの組み込まれたシリンダーであることが、このシステムを使う条件です。鍵を交換する可能性がある場合は、鍵の取り付けの際にこのシステムを組み込んだシリンダーにしておきましょう。

ご自宅のキーシステムを変えたいという方は、弊社にご相談ください。鍵を交換することはもちろん、その際の疑問や不安は、プロに聞いて解消するのが1番です。鍵の構造に詳しいプロの業者をご紹介します。

ドアで使用される鍵は「シリンダー錠」と「それ以外」の2種類

ドア鍵は、大きく分けて「シリンダー錠」と「それ以外の特殊な鍵」の2種類があります。どちらにもメリットデメリットがあり、人によって使いやすい鍵は異なります。

それぞれの特徴を知り、自分にとって使いやすいドア鍵がどちらのタイプか見極めましょう。

【シリンダータイプ】特徴・メリットデメリット

【シリンダータイプ】特徴・メリットデメリット

一般的な住宅によく使われているのが、シリンダータイプのドア鍵です。シリンダーの内部は二重構造になっていて、内側の筒と外側の筒がタンブラーという部品で固定されています。内側の筒に鍵を差すことで、固定されている部分が外れて筒が動かせるようになり、鍵を開けることができます。

いくつかの種類があるので、使用されていることの多い4種類をご紹介します。

・ディスクシリンダー
シリンダー内に馬のひづめのような形をした板状のタンブラーが組み込まれたものです。日本では広く普及しているものですが、比較的単純なつくりをしているため、ピッキングなどで簡単に開けることができてしまいます。

鍵穴にほこりなどが入ったり、経年劣化で鍵がすり減ったりしていても、大きな変形や破損がなければ、使い続けることができます。それは、簡易な構造のため、鍵とシリンダーが適合しやすいからです。

しかし、鍵への負担と防犯面を考えると、鍵穴に鍵が入りにくいなどの劣化を感じたら、新しい鍵に交換するほうが望ましいでしょう。

・ピンシリンダー
シリンダー内部に一列に並んだピン状のタンブラーが組み込まれたもので、ディスクシリンダー同様、日本で広く普及しています。ピンシリンダーの鍵は、差し込む部分の凹凸が片側にしかないので、鍵を見ればディスクシリンダーと見分けがつきます。

ピンシリンダーの鍵も、比較的単純なつくりをしているため、防犯性は低めです。

・ディンプルシリンダー
ピンシリンダーを複雑にしたもので、ピン状のタンブラーの数が増え、あらゆる方向からタンブラーが刺さっているタイプです。

鍵の形状も通常のピンシリンダーとは異なり、差し込む部分が平坦で、両面に不規則なくぼみがあるのが特徴です。複雑な形状をしているため、ピッキングされにくく、防犯性は高めです。

・ロータリーディスクシリンダー
ディスクシリンダーの防犯効果を高めたタイプです。ディスクシリンダーがタンブラーのみで内部のロックをかけているのに対し、ロータリーディスクシリンダーは、ロッキングバーという部品がプラスされています。

ロッキングバーとは、シリンダーの内側の筒と外側の筒を貫く部品のことで、タンブラーと一緒に2つの筒をロックする役目を果たしています。

ただし、防犯性を高めた分、正確に鍵があわないと解錠することができません。間違って別の鍵を差し込むと抜けなくなることもあるので、扱いには注意が必要です。

【特殊なタイプ】特徴・メリットデメリット

特殊なタイプのドア鍵は、ホテルやマンションで使われることの多い4種類をご紹介します。

・暗証番号錠
暗証番号を入力することで解錠することができる鍵です。オフィスなどでよく使われていますが、住宅に使われることも少しずつ増えています。

鍵を持ち歩く必要がないので、鍵を落とすということがないのがメリットです。しかし、番号を忘れてしまうと解錠しないので、記憶力に自信がない方には不向きです。

また、暗証番号鍵は番号さえ知っていれば誰でも解錠できてしまいます。そのため、誕生日やなにかの記念日などのわかりやすい番号では、防犯性が低くなります。自分と結びつくことのないような番号に設定して、少しでも防犯性を高めましょう。

・カードキー
解錠に鍵ではなくカードを使用するタイプです。カードの使い方はさまざまで、差し込んで解錠するものもあれば、ICカードになっていて、読み込み用の機械にかざして解錠するものもあります。

どのようなカードでも、カードキーには情報が記録されています。ホテルの場合は、宿泊機関や部屋番号などの記録です。そして、カードに記録されたものを、ドア鍵内部の機械が読み取り、解錠します。

ピッキングなどの被害にあう危険性が低く、持ち運びもしやすいため、住宅だけでなく、ホテルやオフィスなど、あらゆる場所で使われています。

・リモコンキー
住宅にも車にもよく使われているのが、リモコンキーです。鍵ではなく、ボタンで錠の開閉をおこなうタイプです。

ボタンを押すだけなので、手がふさがっているときや、子供でも使いやすいのが特徴です。ただし、リモコンキーは電池で動いているものがほとんどです。電池切れになると開閉操作が効かなくなるので、ボタンの効きが悪くなってきたら、完全に切れてしまう前に早めに電池交換しましょう。

・生態認証
指紋・瞳・顔など、人体の特徴を判別して、特定の人でのみ解錠することができるタイプです。重要な情報やお金を扱うような企業では導入しているところもありますが、設置の際の費用が高いため、一般的な住宅には、あまり多くは使われていません。

しかし、鍵を持ち歩く必要がないうえに、登録した特定の人にしか解錠することができないので、防犯性の高いものではあります。

気になる鍵があったら、相談・見積りしてみよう

ご紹介したなかに気になる鍵があれば、自室のドア鍵を交換してみてもよいかもしれません。しかし、すぐに交換するのは不安もあるでしょう。そのときは弊社にお電話ください。

弊社には多くの加盟店がおり、見積りを無料でおこなっている業者もあります。内容や費用をしっかりと検討し、納得のいく業者に鍵の交換を依頼しましょう。

ドア鍵の交換は「DIY」できる?方法と注意点

ドア鍵の交換は、自分でおこなうこともできます。しかし、少し錠前の寸法を間違えただけでも、ドアが閉まらなくなったり、周りの壁や床を傷つけてしまったりするおそれがあります。

また、賃貸物件で鍵を交換する場合は、管理者の許可が必要です。事前に許可を取ってから、交換作業をおこないましょう。

ここでは、ドア鍵交換の方法と、それにともなう注意点についてご紹介します。自分で交換することが難しい場合は、業者に依頼することもできるので、無理な作業はしないようにしましょう。

ドアのカギをDIYする方法

ドアのカギをDIYする方法

ドア鍵を交換する際は、まず。現在のドア鍵の種類を確認して、ドアにあう鍵とシリンダーを用意する必要があります。

ドア鍵の種類は、【錠前】でご紹介した8種類が使われることの多いものです。どのタイプの錠前か、形状や構造を見て判断しましょう。

ドア鍵の種類がわかったら、ドアのサイズを調べます。調べるのは、「ドアの厚み」と「錠前の中心からドアの端までの長さ」と「フロントの縦の長さ」の3ヶ所と、ドア鍵の型番です。型番はフロント面にメーカー名とともに刻印してあります。

型番をもとに、インターネットなどで適合する形のシリンダーを探して、防犯性や価格などを比較して、気に入るものを購入しましょう。

新しい鍵とシリンダーが準備できたら、プラスドライバーとマイナスドライバーを用意して、鍵交換をおこないます。

まず、プラスドライバーでフロントのプレートについているネジをゆるめて、プレートごと外します。すると、なかにシリンダーを固定しているピンがあるので、シリンダーを抑えながら、マイナスドライバーでピンを抜きます。

ピンが抜けたらシリンダーを外して、取り付け位置を確認しながら新しいシリンダーを押し込んで取り付けます。しっかりと取り付けられたら、取り外しの際に抜いたのと同じピンを再び差し込んで、シリンダーを固定します。

シリンダーが固定されたら、プレートを戻して、ネジをしっかりと締めます。最後に、シリンダーに鍵を差し込んで、デットボルトがスムーズに動けば完了です。

自分で交換するときの注意点

鍵交換の作業自体は、難しいものではありません。しかし、ドアのサイズなどを調べなかったり、作業中に部品をなくしたりすると、正しく交換作業がおこなえません。

正しく作業がおこなえないと、「鍵が閉まらない」「シリンダーがぐらつく」などのトラブルが起こるおそれがあります。

また、賃貸物件の場合は、ドア鍵も含めて管理者の所有物になるため、管理者に交換の許可を得る必要があります。あらかじめ管理者に許可を得ていれば、交換作業をおこなうのは、ご自身でも業者でも問題ありません。

ただし、賃貸物件の鍵を交換した場合は、退去時にもとの鍵に戻す必要があったり、交換後の鍵を管理者に引き渡さなければならなかったりします。その点の対応についても、事前に確認していから鍵交換をおこなうことをおすすめします。

鍵交換が難しい・心配な場合は業者に任せよう

ドア鍵に限らず、鍵の交換は家の防犯に関わる大きな作業です。無理に自分で交換作業をおこなったことで、家のセキュリティーがゆるくなったのでは意味がありません。作業に少しでも難しさや不安を感じたら、プロの業者に依頼しましょう。

プロに鍵交換を依頼した際にかかる費用は、シリンダーキーであれば10,000~25,000円程度です。シリンダーキーでも、種類によって金額は異なります。また、特殊なタイプの鍵は、その種類や工事に必要な作業もさまざまなので相場がなく、見積り時に料金を確認することになります。

業者を探すのが大変だという方は、弊社をご利用ください。弊社は、相談窓口で鍵に関するお悩みやご要望をお聞きして、解決に適した業者をご紹介します。

気になる業者がいくつかある場合は、見積りを比較して依頼先を決めることもできます。まずはお気軽にお電話ください。

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